5/20神楽坂にて盛り付けのスタイリング教室が行われた

盛り付けのスタイリング教室

2017/06/06

教室のこと

料理写真教室フェリカスピコの佐藤です。

先月5月20日に、いつも大変お世話になっている神楽坂はサロン ピルゥファスさんで、午前に基礎、午後に盛り付けをテーマにしたスタイリング教室を行いました。今日はそのスタイリング教室についてレポートを書きます。

午前は基礎のクラス。午前から続けて午後のスタイリングを受講される方もいらっしゃいます。

午前は基礎のクラス。こちらでは、サロン ピルゥファスのオーナー斉藤かすみ先生の美味しいランチがいただけるんです。そのお味に感動されて、先生が主催されているお料理教室に参加される方もいらっしゃいます。斉藤先生のクックパッド料理教室はいつも数分で満席になる人気ぶり。先生との出会いもクックパッドから依頼された取材がきっかけでした。

そして、午後はおまちかね。盛り付けがテーマのフードスタイリング教室でした。

そして、午後はおまちかね。盛り付けがテーマのフードスタイリング教室でした。講師はプロのスタイリストの渡邊美穂さん。この道、数十年の超ベテランです。私もお仕事でお世話になっており、昨年は中村明花さんの「夫婦のきずなごはん」(KADOKAWA)という書籍でご一緒しました。渡邊さんは書籍のみならず、広告や動画撮映でも活躍されているのでスタイリングの技術は超一流です。今回は撮影に向けた盛り付けの“いろは”と、プロが現場でやっている凄技を教えていただきました。

はじめは、渡邊さんが普段使っている道具について解説いただき、その使い道や使い方を実際にデモを交えて教えてもらいました。

はじめは、渡邊さんが普段使っている道具について解説いただき、その使い道や使い方を実際にデモを交えて教えていただきました。写真はカレーの盛り付けについて語っていただいているところで、パッケージなどで見かける普通に盛っているように見えるカレーも実はあんなこと、そんなことをやっているという裏技がありました。これには普段撮影している私もびっくりだったのですが、でもなるほどがいっぱいでした。渡邊さんの教室については、次回は8月に予定しています。

こんどはハンバーグ。これは後々参加いただいた方々にも実践していただいたものです。

こんどはハンバーグ。これは後々参加いただいた方々にも実践していただいたものです。すごく些細なことで、お料理が高級に見えたり、最近の盛り付けのトレンドまで伝えていただけました。みなさん一つ一つの技術を聞き逃さないように、真剣に書き留め、写真を撮ります。フェリカスピコでは、基本的に写真撮影はOKとしています。私の写真教室でも写真自体メモを取りにくいので、なんでも撮ってくださいと伝えています。

スーーっと盛り箸の後ろのほうで何かをしています。

スーーっと盛り箸の後ろのほうで何かをしています。企業秘密ではありませんが、これは実際に来ていただき知ってもらいたいことでもあります。とても小さなワンタッチと気遣いで料理の写真のグレードがアップします。広告など繊細なところでお仕事をされている方の目線はすごいですね。

これはスチーマーを使ってまた裏技をしていただいているところです。

これはスチーマーを使って、湯気ではない、また裏技をしていただいているところです。これも「なぬ〜!」と思う明日から使えるプロの技でした。この日は渡邊さんのマシーンの調子がよくなったので、私のものを使用していただきました。まあ、正直一般の食卓でやることではありませんけどね。でも私としては、100のことをお見せして、その中から10でも拾っていただければとも思っていますし、10か20か30かは人それぞれ拾う量も違うので、できることなら沢山のことを伝えていただきたく、渡邊さんにもリクエストを出しています。それから、撮影現場では写真を作るために色々なことをやっているのだということを知っていただき撮影の自由度を確認していただきたくもあります。伝えたことをそのまま実行するのもよし、知ったことから派生させて自分のオリジナルを作るのもよしだと思います。

さあ、色々な座学とデモが終わったら今度は実践です。

さあ、色々な座学とデモが終わったら今度は実践です。まずは水菜のサラダから。水菜だけではなく、いくつかのカット野菜も準備いただきその中から自分で選び、自分で盛り付けていく、分量や配分については問いませんし、自由にやっていただきますが、そのあとは、渡邊さんのチェックと撮影が待っています。撮影については、私がライティングの道具を組んでサポートしています。とてもシンプルな課題ですが、そこに基礎があるというこです。ちなみに写真左下には盛り付けの絵がありますが、実際に盛っていただく前にラフ画を描いていただいております。

完成形です。左上が渡邊さんの見本。

完成形です。左上が渡邊さんの見本。盛り付けは自由ですので、それぞれに個性がでます。同じ材料が目の前にあるのに、それぞれ表情が全然違うものになるんですね〜。きっと盛り付けは性格がでますね。

続いてハンバーグを盛り付けていただきます。

続いてハンバーグを盛り付けていただきます。お皿は同じもの、具材はいくつか種類があります。水菜とは違って少し平面的なので、いかに立体感をつけて美味しそうにみせるか、他、ハンバーグの艶などを表現できるかがキーポイントです。

渡邊さんもみんなの手元を見て回って、何かわからないことがあればアドバイスしてくださいます。

渡邊さんもみんなの手元を見て回って、何かわからないことがあればアドバイスしてくださいます。みなさん同じ盛り箸を使っていらっしゃいますが、こちらはフェリカスピコで準備をしているので、この日の持ち物はカメラと筆記用具です。普段の生活ではなかなかここまで真剣に盛り付けをすることもないかと思います。あくまで写真撮影向けになりますが、人物写真でも一緒でちょっとした髪の毛のはねや、ネクタイの曲がり、服についたホコリなども気になるのが写真というものですから、お料理でもピチッ、シャッキっとしないと見栄えがよくなくなってしまうのです。

そして、撮影直前にソースをかけます。ここは思い切りよく覚悟を決めてやってしまうのがコツですね。

そして、撮影直前にソースをかけます。ここは一発勝負ですので、思い切りよく覚悟を決めてやってしまうのがコツですね。

といいつつ、やっぱり慎重になってしまいますが、ただのハンバーグの盛り付けにこんなに緊張することってそうそうないと思います。

といいつつ、やっぱり慎重になってしまいますが、ただのハンバーグの盛り付けにこんなに緊張することってそうそうないと思います。器や食材を選ぶ、食材を盛る、最後はかけるという色々な工程があるというのもこのモチーフを渡邊さんが選んだ理由なのではないでしょうか。

で、出来上がりがこちらです。

で、出来上がりがこちらです。またまた個性がでましたね。むしろ水菜以上に違いが出ているのではないでしょうか。食材の選び方から分量、並び方、ソースのかけ方にいたるまで全然違いますね。どれも間違いでも、正解でもなくみなさんそれぞれ素敵だと思いますが、大事なのは自分が撮影する目的に、その盛り付けがしっかり合っているのかという点ですので、テーマや目標はもって盛り付けていくというところは、撮影や器選びのスタイリングとも変わらないですね。

先ほども書きましたが、次回は8月の最終の土曜日に予定しておりますので、ご興味持たれた方は是非ご参加くささい。

 

About Us

日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。

Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。
> 料理専門の写真教室 フェリカスピコ

Instagram