RAWデータにかけて

潜在力を引き出せ

2017/10/13

技術

今日はレタッチの話。
私はこの方ずっとPhotoshopを画像編集ソフトとして使っていますがフェリカスピコでもPhotoshopを使ったフォトレタッチの講座を行っています。レタッチの教室を行う意味は、レタッチの技術を覚えた方が、撮影した写真がより良くなると感じ、きっとそれが人の役にたつからと信じているからです。レタッチ、画像処理と聞くと、よくモデルのボディーラインを細くしたり、あったはずのシミを無くしたりと、修正、消すという行為が目立ってしまい、どこかネガティブな発想をいだく人もいるかもしれませんが、私にとってはとてもポジティブな写真の最後の仕上げ作業でもあります。

これは先日撮影しfacebookにも投稿したスカイツリーの写る風景写真。出来栄えもよくたくさんの「いいね」をいただきました。

これは先日撮影しfacebookにも投稿したスカイツリーの写る風景写真。出来栄えも良くいつも以上にたくさんの「いいね」をいただきました。

でも、この写真はレタッチをしています。レタッチ前の写真はどんなものでしょう。撮影した生のデータをお見せします。

ジャン!

ジャン!

あ、騙された!インチキだ!という声が聞こえてきそうですが、事実これがレタッチ前です。
レタッチ後の写真とは全然違うものになっていますが、スカイツリーを伸ばしてみたりだとか形は一切変えていません。ここで私がやったことは主に明るさや色調整をしていき左上の写真の端にちょこっと出ている物干しみたいなものを消しただけです。私の中では上の完成写真が頭の中にあり、下のレタッチ前の写真をそこまで引き上げて行ったということです。また撮影時には、レタッチを踏まえて上の写真になるような写真を撮りかたをしていきました。

フォトレタッチの教室

教室では常々お伝えしていることですが、写真は撮るものでもあり、作るものでもあると思います。

もちろんジャンルにもよるので、報道では作りすぎると問題がおきます。
作品として写真を作る時は、撮るだけでは叶わないものは、最後の画像処理で仕上げていきます。
また、画像処理をするということは、もととなる写真をごまかしていくということではなく、撮影した時に得ることができた写真の潜在力を引き出していくという作業でもありますので、もとの写真にその力が潜んでいないと引き出せません。つまり言ってみればダメな写真はレタッチでも大してよくならないのです。
だからダメな写真を撮って、レタッチで救うのではなく、良い写真を撮って、レタッチでさらに洗練されたものに引き上げていくというところを目指していくように、教室では基礎の写真教室を先に受けていただき、その後のクラスにフォトレタッチの教室を用意しています。ご予約をいただいた方には教室の詳細を一人一人メールで送っていますが、そこには「そもそも写真が美味しそうにとれていないものを処理しても良い結果にはつながりませんので、ぜひ美味しそうだと自身で思える写真をお持ちください。」とすこしきつめに明記しています。

PhotoshopでRAWデータを開くとCamera RAWというプラグインソフトが立ち上がります。

PhotoshopでRAWデータを開くとCamera RAWというプラグインソフトが立ち上がります。

またデータについては撮影時に私はjpgではなく、RAWデータといういわば圧縮していない生のデータを使っています。(だから今回のブログのトップの写真がRAW・BITEだったのですが。。)RAWデータは普通カメラで調整するホワイトバランスを撮影後にPCで変換することができ、明るさについてもjpgよりも融通がきき、自分の望み通りの写真に仕上がりやすいデータです。フォトレタッチの教室でもRAWデータを持参していただき教室の最後には習ったことをもとに、その写真で仕上げをしていただきます。各カメラによって多少、設定の仕方は異なりますが、大概のミラーレスや一眼レフでは画像サイズを選ぶ項目にjpgだとかfineだとかlargeだとか書いてある最後にRAWという選択肢があります。jpgのファイル名の最後につく拡張子はどのメーカーも共通して「.jpg」ですが、RAWになるとメーカーによって拡張子が異なります。例えばCanonは「.CR2」、Nikonは「.NEF」、OLYMPUSは「.ORF」、FUJIFILMは「.RAF」、SONYは「.ARW」、Panasonicは「RW2」、PENTAXは「PEF」などです。

教室では主には料理の写真でレタッチをしていきます。

料理写真のレタッチ前と後。過度な処理はしていませんが、料理のおいしさが引き立つように工夫をしていきます。

今日のブログの先頭の写真は風景写真でしたがフォトレタッチの教室ではもちろん、料理写真を使ってレタッチもしていきます。私自身は大学時代は写真を専攻していたものの、その頃はまだフィルムでしたし、レタッチをどこの学校で学んだということでもなく、現場で先輩のやり方を見て画像処理を覚えていきました。大卒間際に内定をとり残念なことに就職する前に潰れてしまったアウトドアブランドがあり、そこで物撮りのカメラマンとして在学中に少しの間だけ入った時は切り抜きの写真の作り方を学びました。写真を撮って、Photoshopで切り抜き、影もつけていきます。その後ある某新聞社ではサッカーの日韓W杯時に画像処理班として仕事をさせてもらい、基礎と効率的な処理を学びました。翌日の朝刊に間に合わせるように、スタジアムからじゃんじゃんデータで送られてくるナイトゲームの写真の処理をサクサクと綺麗にしていきます(もちろん報道なので、消したり合成したりしたら逆にニュースになってしまうので、そんなことはしませんよ)。1つのスタジアムには4〜5人のカメラマンがいたのでそれを二人で処理するというのは大変な作業でしたが、おかげでスピードと判断力が身につきました。レタッチをしていると、どこがゴールかわからないなんてお声をいただきますが、実はどこまでやったらOKという判断力が結構大事でもあります。またたくさん撮った写真から1枚選ぶ判断力というのもとても大切です。

日頃お見せしている写真も全てレタッチはしています。

日頃facebookやInstagram、ブログでお見せしている写真も全てレタッチはしています。

今年は10月の心斎橋での教室がラストになり、残席はあと1名ばかりとなりましたが、よろしければ是非ご参加ください。料理写真がより美味しそうに引き立つようなレタッチの仕方をしっかりとお伝えしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

About Us

日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。

Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。
> 料理専門の写真教室 フェリカスピコ

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