VIEW CAMERA ADAPTER G

VIEW CAMERA ADAPTER G -その2-

2018/06/14

カメラ

前回書いたブログに続いてVIEW CAMERA ADAPTER Gについて話をすすめます。

さて、その1では4×5のシノゴカメラについて簡単に書いていきました。シノゴでどう撮るかを一生懸命書くとフィルムカメラとしての魅力の記事になってしまうので、今度はなぜいま使う意味があるのかのカメラの仕組みについてお話しします。

目盛り

各所についている目盛り

このHOSEMAN L45という大判カメラは各所に上の写真のような数字が書いてあります。これはアオリやシフトといて、レンズとピントグラスの軸をずらすことができるものです。

アオリ

チルトダウン

↑こんな風に。簡単にいえば普通のカメラでこういうことができないので、このアオリの必要性を感じてあえて大判カメラに、いまのデジタルカメラをつけて撮影をするということにチャレンジしています。これは写真のように前にお辞儀させることも後ろに倒すことだって、よこにスライド、縦にスライド、それを後ろのピントグラスも同様にできるものですから、なんというかカメラが芋虫みたいにクニョクニョ動くんです。

horseman L45

蛇腹

だから、真ん中が蛇腹になっているんですねー。1枚前の写真は袋状になっていますが、これも同様にアコーディオンの様に伸縮してくれます。ちなみにピント調整は前のボードと後ろのボードの距離で調整していきます。一般的なレンズもピント合わせをするとレンズが伸縮するのと同じしくみですね。

裸

そして、さらにその蛇腹も、レンズも、後ろについていたピントグラスもこの様に全部外すことができます。もちろんこれでは写真は撮れませんが、こういうことができることによって用途に合わせたパーツを交換できるということになります。古いカメラとはいえ、だからこそ現代のカメラにも十分対応ができるというのは道具のありかたとしては素晴らしいものがあると思います。今のカメラもパソコンもスマホも常に最新でということより、ずっと大事にということの方にシフトできたら素敵だなと感じます。

外れたパーツ

外れたパーツ

外したパーツはこんな感じ。左からレンズ、蛇腹、ピントグラスです。今回はレンズはそのまま元の位置につけて使用します。蛇腹は後で書きますがこれだと長すぎるので、さっきチラッとお見せした袋式に変えます。ピントグラスは外してここにデジタルカメラのGFX50Sをつけます。

表面

表面

ジャン!はい衣装チェンジ!まあこれだと蛇腹部分しか変わって見えないのですが、後ろ面も変わっているのです。これはFUJIFILMのサイトでもアドバイスがあるのですが、レンズの焦点距離(この場合150mm)が下の写真のように

フランジバック

フランジバック

色付きのところの合計の長さより長くないと無限遠での撮影時にピントが合わなくなってしまうということになります。フランジバックはとはレンズマウントのマウントがあるところから、センサーやフィルム面までの距離のことで、この場合はレンズがシノゴの150mmなので、そこからGFX50Sのセンサー面までの距離が、150mm=15cmより短くないといけないということになります。試しに定規でざっと測ってみたのですが、蛇腹を外しても14cmくらい、超ギリギリでした。ですので、要するにこれより短いレンズだと撮影時に不便になることもあるということを覚えておかねばなりません。偶然とはいえ、この150mmが家にあったのはラッキーでした。

袋蛇腹

袋蛇腹

少し話がそれましたが、蛇腹を変えたのは、普通の蛇腹ではどんなに短くしても畳んだ時にもある程度厚みが出てしまうので、その厚みを最小限に抑えるために、これも袋蛇腹というものをヤフオクで落札してつけてみたのでした。オークションといえど、割と状態はよく3,000円くらいだったのでむしろ安くてありがたかったです。

VIEW CAMERA ADAPTER G

VIEW CAMERA ADAPTER G

そして、いよいよ本題のアダプターの登場。これをピントグラスがあったところにつけて撮影してみました。

はたしてどうなるのか。新旧融合ともいうべきカメラで得られる絵とは?

続く・・・

 

About Us

日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。

Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。
> 料理専門の写真教室 フェリカスピコ

Instagram