オンライン講座

オンライン教室 1

2019/01/24

カメラ

料理写真教室フェリカスピコでは2108年の12月よりオンラインの教室をはじめました。

準備期間を入れれば半年以上を費やしたのですが、撮影は夏からはじまり12月中旬まで続き最初は半袖ポロシャツだった衣装も最後の方は本当に寒かった(笑)。

公開してまだ一月とちょっとしか経っていませんが、反響もありいまではやってよかったとホッとしているところです。

撮影風景

撮影については、また後々どんな道具を使っていたのかなど改めて語りたいと思いますが、今回はこのオンライン講座を作った訳と、流れ、その効果を綴りたいと思います。

まず訳については、フェリカスピコがファーストステップの教室として出している「自然光で撮影する基礎教室」をもっと多くの人に知っていただきたいなと思ったというのが一番です。そして、教室をしていると気がつくのですが毎度遠くから北海道や九州から学びに来てくださる方がいらして、でもそんなふうに行動力のある方は稀で、実は多くの方が習ってみたいけど「遠くて行けないや」と諦めているのではないかなと感じ、それがオンラインならいつでもどこでも学習できるじゃないか考えていました。

udemy

udemyの基礎講座のアイコン

料理教室やビシネスの講座をされる先輩からはオンラインをやった方がいいということを前々から聞かされていて、「そうか〜」とぼやっと思っていたのですが、それを実現させるためには、いままでの自宅兼事務所じゃ集中して動画の撮影もできないし、部屋を借りるのかーとやや重い気持ちになっていたのですが、よくよく考えてみると料理専門の写真教室をやっていて、しかもオンラインなんてやっている人はあまり見ないし。じゃあ人の真似っこじゃなくて、うちでオリジナルを作ってみるか!とチャレンジャー的な気持ちがフツフツと湧いてきたのです。

udemy

でやろう!と決めた訳ですが最初に思ったのが、動画を作ったとして、ではどうやってそれをみんなに観てもらえばいいのだろうということでした。そして、タイミングってあるんだなと思うのですが、そんなときに限って、あるオンライン学習サイトの担当者からダイレクトメールを教室宛にいただきました。引き合わせというかなんというか。少し口には出していたように思えるけどまだまだ構想段階で絶妙なタイミングだったので、実際にお会いすることにしました。サイトは「Udemy」というものになります。受講生は世界に2400万人以上。日本ではベネッセがパートナーとなり運営しています。

撮影場所

事務所を借りた

自分でオンライン教室のプラットフォームを作るなんて大それたことは不可能なので、頼れるものは頼る!
そして、困っているところに声をかけてくださり、ただネット上で場所を提供してくれるだけではなく、手とり足とり教えてくださるとのことだったので、あとは講座を作ることに集中しようと思いました。そして、そのタイミングでマンションの一室を借りました。場所は自宅兼事務所の隣の建物。撮影も夜な夜なやるだろうし、すぐに行き来できるところでないとと家族と相談して決めることにしました。ほんと徒歩10秒です。

撮影風景

撮影風景

撮影はこんな感じでがっちりセット組んでやったり、ユーチューバーみたいに自撮りをしたり様々です。ときに妻に手伝っってもらって録画ボタンを押してもらったりもしていましたが、一人でやっていくときは孤独の連続でした。ときにサボりたい気持ちも出て来たり。でも編集はフェリカスピコの動画講座の講師もしてくださった菅野さんという方にお願いをしていたので、「菅野さんが待っているー」と思うと自分に厳しくしなければなりませんでした。出来上がりを見るとそんな苦労はもちろん感じないと思いますが、正直書籍の原稿を書くより苦しかったですし、何回か発狂しました。「講師ならオンラインいいよー」なんて気軽にお勧めできませんね(笑)。適当なのは売れないし、覚悟があればぜひという感じです。

原稿

実際に使った原稿

というのも、いつも教室と違ってカメラに向かってひたすら喋るのですから、そんな噛まないですらすら言える訳がないし、試しにやってみても途中で止まって変な間ができてしまったり、そんなんじゃ、お金出して観るものしてはありえないなっていうありさまでした。なので、自分が話すことはしっかり原稿にしてワードで書いていきました。そして、それに対してどんな映像が入り、録った音声はどれなのかなど全てを文字に記録していくわけです。それはもう時間のかかる工程です。その原稿をどうやって読んでいたのはかはまた別のブログで書きます。それも面白いですよ。

補助金

資金については、編集の菅野さんのアドバイスもあり国の補助金に応募してみました。こちらも資料を書くのは一苦労ですが、今回うまく通って、見積もり額の2/3を持ってくれるということになり、こちらも追い風でいっそ「がんばろー」という気になりました。でも、プロジェクトを12月31日までに終わらせないと補助金の話も無くなってしまうので、これがまたいい縛りでもあったけど、最後の締め切り間近は本当にきつかったです。でも総じて言えば、締め切りはあった方がよく。一人でやればいくらでもサボれてしまうので今回は菅野さんの待機と補助金が私のお尻を叩いてくれていたと思います。

ベストセラー

早くもベストセラーに

で、そんな苦労もありながら、やっとのやっとで12月上旬にまずは4時間半の「自然光で撮影する基礎テクニック」を公開しました。プロジェクト的には「人工光ライティング」の方も入っていたので、それは急ピッチで仕上げることになりました。ただ、多少の無理はありましたが、内容的には全然異なり、自然光の方は本当に基本中の基本なので、写真やカメラのことがわからない方のために超細かく語らねばならずこれはセリフを決めておく必要がありましたが、ライティングについては、いつもの教室のごとくフリートークで基礎は「自然光で撮影する基礎テクニック」でやっているのであえて省いて大切なポイントに絞ってどんどん撮影をしながら説明をしていきました。

ライティングのアイコン

ライティングのアイコン

おかげさまで当初はまずは長い目でみながら100名の受講者を集めることを目標にしていたのですが、3日くらいで200人くらいに達することができました。多ければいいということではありませんが、せっかく頑張ってつくったのですから、多くの方に観ていただきたいということもありますし、観てくださった方が多いほど色々なご意見もいただけるので、今後の改善などにもいかせると感じています。

レタッチ

新しい講座の準備

いまは新しい講座の準備にも取りかかりつつあり。こんどは既存のレタッチ講座をオンラインでやってみます。

これは、先日レタッチの教室に来ていただいた方に「復習用の教材が欲しい」と言われたからです。求める方がいるなら発明しなくちゃ!とても根気と労力のいる作業ですが、こんどは画面の世界なので編集も自分でやってみます。新しいことにチャレンジするのは面白いと朝「まんぷく」を観ながら共感したりしています。
今はオンライン講座を公開して一月とちょっと、人工光の方はまだ一月も経っていません。
でも使い方としてこれまで
「リアルの基礎教室」→「リアルの応用教室」というだけの流れだったのが、

教室の使い方

オンライン教室の使い方

というようにユーザーの方の判断でオンラインを様々な使い方で視聴してくださっていることがわかりました。
最初は遠くて受けられない人という私の狭い想像でしたが、意外にも実際に受けた方がうまく使うケースが出て来ているというのは驚きです。オンライン学習は日本ではまだまだこれからなのかもしれませんが、私も20年前に代ゼミでサテライトというのをやっていたしちゃんとした内容であれば繰り返し観たり、今だったら好きな時間に見れるのでとても効率的に自分たちの必要な勉強ができるのは素晴らしいシステムだと思います。講座を作った側が「うまいことやっているねー」と商売上手をアピールするのではなく、学ぶ側が「上手に学んでるねー」というものになっていっているのだと思います。

ただ、世の中には無料のYouTubeもありますが、私はそれを選ばなかったのは伝える側として、見られた回数によるアフィリエイトフィーで収益をあげると、人気取りのために伝えなくてもいいことを伝えるようになってしまうという怖さを感じたからです。なので、このブログもAmazonなどのリンクを貼らないのは、正しいことをちゃんと言って自分を甘やかさないようにしようという姿勢でもあるのです。

今回のオンライン教室は4時間半の「自然光の基礎」も5時間半の「人工光の応用」も有料です。
ただ、フェリカスピコのHPを通じて登録をしてくださると、直接Udemyで購入するより安くしていますのでご興味があればぜひフェリカスピコのホームページをご覧になってください。

About Us

日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。

Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。
> 料理専門の写真教室 フェリカスピコ

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