Godox 牛神 TT600+FC16
2019/10/14
技術
料理写真教室フェリカスピコです。
今日は久しぶりに新しいストロボについて
教室では自然光を光源とし基礎的な話をしていますが、実際に料理を撮影するとなるとそうもいきません。
夜、地下、薄暗い場所など自然光が入らないところも多々あります。
そこで、活躍するのが照明機材。
中でもストロボ(フラッシュ)は撮影効率が上がるだけではなく、光の波長が自然光に似ているのでとても便利で、教室でもLED、ストロボと紹介していますがストロボが圧倒的に人気です。
そのなかでも、スピードライトとかクリップオンと呼ばれるカメラの上部につけるタイプの小型ストロボを導入したいという意見は大変多く、小型であること、電池式であること、価格もそんなに高くないことが中型のモノブロックに比べて受け入れられる要因だと思います。
スピードライトについては、これまではこちらのブログでも紹介したことがあるCactusのストロボと送信機を教室でも紹介していましたが、ただ設定が複雑でストロボ初級者には難しいという印象を持たれていました。
しかし、他を探してもCactusが価格的にも法的にもベストで、Amazonなどを見ても、安くて使い方が簡単なものはたくさんあるものの、どれも電波法に違反してしまうものがほとんどで検討する余地がないという現状でした。CactusのRF60XとV6は私も仕事で使っているので安心して使えることには間違いないのですが、先ほども書いた通り初心者が使うには設定が複雑すぎるという心配な点がありました。
ところが、その状況が一変する出来事が昨日ありました。
教室にもご参加いただいたことのある、ご近所のTさんが新しい道具を紹介してくださったのです。Tさんは以前、やはりCactusの使い方についてのブログを書いており、大変わかりやすく解説されています。他の記事も参考になることは多いので、よかったらTさんのサイト「hueBlueBlue」もご覧ください。
その新しい道具はというと同じスピードライトのGodox TT600というものと、電波を送受信するFC-16というラジオスレーブと呼ばれる道具です。
この道具の何が良いのか?光るということと、しっかり写真が撮れるということはいままのでものと変わりありません。
一つは、ちゃんと技適マークがついているという点です。
シールでペタッと後付けですが、総務省のHPでもちゃんと検査をパスしていることを確認することができました。こちらはFC16というラジオスレーブとかトランスミッターと呼ばれる道具ですが、料理写真の場合、オフカメラといってカメラから離したところにストロボを置きたいのですが、その離れたところにあるストロボをシャッターを押した時に、同時発光できるように電波を使って信号を送るために、このラジオスレーブがあります。
こちらはストロボ側のTT600の技適マークです。
そして、さらに良い点はなんていったって価格が安い。TT600はAmazonで7300円でした。ラジオスレーブのFC16は3500円くらい。合わせても1万円程度と正直安すぎです。Cacutusでも3万円は超えるくらいで、正直これでも安いと感じていました。CanonやNikonなどカメラメーカーのものになるとストロボだけで5万円は超えるでしょう。まだ長く使っていないので、耐久性はわかりませんが、みた感じではしっかりしてそうです。
あとは、何度も書いていますが、使い方がシンプルすぎるくらい簡単という点がよい点です。
どうやって撮影時に使うのか、簡単に光らせるところまでこのブログでは伝えていきます。
カメラはホットシューがついているものが対象になります。ホットシューがなんのこっちゃわからない方はこちらの以前のブログをご覧ください。また、ストロボは光らせるだけではなく、どこへ置くか、どう使うかということを知ることが大事なので、それについては実際の教室かオンライン講座でお話いたします。ここは光らせ方です。
とその前に、まずミラーレスの方はストロボ撮影の際には露出シミュレーションをOFFにします。
これについては、大変長いので、上と同じこちらのブログをご覧ください。
まずラジオスレーブのFC16について。同じような形をしていますが、片方が送信機、もう片方が受信機になります。区別は裏面を見てみるとわかります。
電波を送る送信機はカメラ上につけるので、ホットシューとの接点があり上の写真のようになっています。
電波をキャッチする受信機は今回は上にTT600をつけていきます。こちらには三脚やライトスタンドにつけられるように1/4ネジの穴があいています。なので、間違えても受信機をカメラにつけないようにしてください。
あと、FC16の上部にあるチャンネルは同じようにしておいてください。ここが違うと反応にしなくなってしまいます。
送信機をつけた様子はこんな感じ。出っ張っているほうを前につけます。逆にするとファインダー覗いたときにおでこにぶつかってしまいます(笑)。
ホットシューつけるときは、金属部分をスライドしていき、最後にプラスチックのネジを時計周りに回して締めていきます。ちなみに締めすぎると外すときに大変なので、程よい力加減でです。
電池は単四電池です。微弱な電波なので、それなりに持つと思いますが、使い終わりにスイッチをOFFにしないと放電してしまいますね。送信機として使うときには「Flash」と書いてある方にスイッチをスライドします。
受信側も同じく「Flash」です。超簡単です。
FC16の受信機はストロボにつけます。ストロボはTT600でなくても、どのメーカーのどんな機種でもスピードライトなら基本的には付くと思います。ここではGodoxのTT600をつけます。
付けるときはこんな感じ。FC16のホットシューにスライドしてTT600をつけて、最後にネジをプラスチックの回して締める作業。さっきのカメラにつける時と同じですね。
そして、ストロボ側の操作はどうでしょうか。まずスイッチONから。
右下のスライドするスイッチを上にあげる。
しばらくすると赤色のランプが点灯するので、そうすると発光準備ができたというサインになります。
これは単三電池4本をエネルギーに使っているので、電力をチャージするまで少し時間がかかります。
購入した時にはモードは「M」になっていますが、そのままで大丈夫です。左上の表示が「M」ならOK。
そして、続けて真ん中のダイヤルを回すと出力といってパワーの調整ができます。時計周りが大きく、反時計回りで小さくなります。1/1が最大、1/128が最小。小刻みに1/3ステップで変わっていきます。
あとは上段、左から2番目のZOOMというボタンを押して
右上の数字が点灯したことを確認してから、またダイヤルを回転させるとZoom 〇〇mmの数字が変わります。最大が200mm、最小が20mm。こちらは発光の範囲を示す数字で
料理を撮るのにオフカメラで使うなら20mmでいいと思います。数字を減らすのは半時計周りにダイヤルを回します。終わったらまたZOOMのボタンを押してください。
準備ができたらカメラ側の送信機であるFC16の上部にあるテスト発光ボタンを押すと光るはずです。
全体的にはこんな感じの組み合わせになります。
カメラにFC16の送信機、TT600にFC16の受信機で、カメラのシャッターを押せばストロボが光ります。
教室にこられた方で、このストロボの説明を受けたけど、一度では理解できなかった方や
また以前私が紹介していたCactus以外でいいものがあると聞いてブログに訪れた方はおそらくその他、ストロボの立て方や立てる位置については、教室にきていただいているのでわかっていらっしゃると思います。
突然ブログを見た方には、道具の紹介と光らせ方だけにとどまってしまいますが、その先の話は弊社教室で直接技術提供をしていますので、気になる方は是非いらしてください。
ストロボは使いかを覚えると、とっても役に立ちますよ。
最後にこの夕飯のお粥をこのTT600にFC16の組み合わせで夜に撮ってみました。
先日10月13日に発売された料理研究家のエダジュンさんの「毎日食べたい!お粥ごはん」から「エビとパクチーのアジアン粥」になります。こちらの本の撮影もさせていただきましたー。
1万円でこのクオリティ撮れるなら十分でしょ。本当にいいものを教えてもらいました!!
Amazon
TT600
購入先リンク
FC16
購入先リンク
※ちなみに、FC16はキャノン用となっていますが、これはオフカメラでストロボを使うときではなくて、FC16をレリーズとして使う場合のことなので、今回のような使い方であればメーカー問わず使えます。私が所持しているCanon、FUJIFILM、OLYMPUSでも大丈夫でした。FC16でNikon用というものもありますがNikon用のページはAmazonでは技適マークについては触れられていないので、今回は上記のFC16キャノン用を購入しました。
About Us
日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。 > 料理専門の写真教室 フェリカスピコ